2018年2月22日木曜日

死に目には立ち会えないと思って仕事を受けた

このブログは2017年2月22日(水)に書いたものです(1年後の予約投稿で公開)

今このブログを421号室で書いている。

人に言うたら笑われる思うけど

2016年の11月からのお仕事の契約をする時、「父親の死に目には立ち会えない」と腹を決めて契約をした。

おまえの仕事、なんぼのもんやねん!と笑われるかもしれないが、何かを引き受けるということは、自信の負うべき責任をどこまで果たす覚悟でいるかということが一番最初に考えること。

そうして考えていても、判断が甘くて責任(自分の考える)を果たしきれないこともある。

今回「親の死に目に立ち会えない覚悟」をしたのは、当然父親の状態がよくなかったからだが、この覚悟からたったの4ヶ月で(まだ死んでないよ!笑)病状が急激に悪化している。

父はベッドで赤ん坊のようにうずくまっている。
オムツをつけて。

今の私の感情は「死んだら楽になるんだろうなぁこの人」という感情だけである。
もっと生きて欲しいとか、元気になって欲しいという感情は無い。

昨日病院へ来た時は「首に穴を開けて生かしてもらうことにした」と父は言った。

私は、様々な父の悪事を思い出しながら、あれだけ「失うものは何もない」とか「いつでも親子の縁きれぇ」とか「いつ死んでもえんじゃわしは」とか、公には書けないような暴言を顔を真っ赤にして吐いていたことを思い出しながら、あれだけVシネも真っ青の数々の言動・行動をしていた男が、死ぬ間際には恐怖・甘え・弱音を吐くのかと少し冷ややかに見る部分すらある。

誤解が無いように言うけれど、死ねば良いとか、バチが当たったんじゃとか、そんなドロドロした感情はないですよ(笑)

それを見て、私も今の状態(元気)だから、わたしがあそこまで偉そうに言葉を吐いとったなら、絶対延命なんて希望しないだろうと思うのであって、いざ死が迫ると同じようになるのだろうか、、、とか、いや、そもそも私はそんな暴言吐かないな、、とか、、、

日中の打ち合せ中、病院から電話がかかり、ついにその時がきたのかと少し思ったが、特に慌てもせず折り返した。

要件は「病状が悪いので話しをしたい」とのことで、明日の日中病院へ行くことに。その電話を切って打ち合せに戻ったが、3分程気もそぞろ(3分だけかいっ!)

今関わっている仕事の関係者の方々には心配をかけたりご迷惑をかけたりしたくないというのがあって、父の事は話すつもりはなかったが、「なぜ飲みの席で呑まないのか?」という質問をきっかけにA氏にだけ歩きながら「内密に」と打ち明けた。このときも、「責任」の持ち方について常にベストって何だろう、と考えるうち最小限の必要な人にだけは伝える「責任」があると軌道修正した。

そして、友人にも話さないつもりでいたところを、軌道修正したことで直近のイベントで一緒にやるMに万が一で迷惑をかけることがあるかもと伝えた。

決めたことはあまり変えない質だけど、状況によって軌道修正が必要ということを30代後半から覚えた(笑)

今日の父は「なぜ安楽死させないのか」と言った。
私は「でもあんた首に穴あけるんじゃろ」
父は首を横に振った

明日、担当医に意識を失った時に延命措置をするかどうかの問いをされたときの答えはNOなのか、今の時点ではNO。昨年、状態が悪くなった時に同じ質問をされた時は延命措置にYESだった。生きれるところまではとそのときは思っていた。

でも今の父には1分1秒が苦痛にしかみえない。そして、その延命措置にNOを出すことに罪悪感は全くない。

帰り際もう一度本人の意志を確認し、明日、担当医と話す前にも、もう一度確認しよう。

で、帰ろうと思ったら点滴が抜けてだだ漏れ。そういえば看護師さんが点滴が落ちていないから針をかえますねと言って30分以上戻ってこない。とりあえずびしょびしょになったテーブルをふきながら看護師さんを呼ぶ。

看護師(女子)さんが来て、点滴やり直し。

何度も何度も針を刺すけどうまくいかない。

もうひとりの看護師(男子)さんが来て「どう?はいった?」
看護師(女子)さん 「あはっ」と首をかしげる。
看護師(男子)さん 「入る可能性にかけてみる?」

で、、、

看護師(女子)さん 「やっぱりだめだった、入ったかと思ったけど」

で、、、

看護師(男子)さん 反対の腕で試す
看護師(女子)さん 自分の白衣をみて、「何これ??血??」看護師(男子)さんにみせる。
看護師(男子)さん 針刺すのに必死

で、、、、

看護師(女子)さん 父の手の甲に自分が何度も針を刺したところから付いたものと気づき、「あ、このエキスか」。 

私の心の中 (爆笑)(いや、、エキスて!!!!!しかも自分が刺したとこじゃし!!!(笑))

全然笑いごとじゃないし笑える状況じゃないんじゃけど、心の中で突っ込んでしまったわ。(笑) (わけーなー、おいっ!)

テーブルからダラリと垂れた紫の父の手を見ながら今日のブログをしめくくる。





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